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シンデ○ラ(前編)
同級生メンツ+αによるシンデレラです。
シンデレラである意味は、最早見当たりません←
ある所に、母を早くに亡くし、後妻である継母と、血の繋がらない二人の義姉と暮らす、シンデレラという少女(?)がおりました。
「シンデレラ!!シンデレラー!!」
「はーい。何すかお義母様?」
「頼んでおいた繕い物は出来たのかしら?」
「あ、まだです。洗濯取り込んだらやろうかと…」
「まぁっ!!言い訳はよくってよ!!この娘は本当に愚図でノロマな亀なんだからっ!!」
「ノリノリだね未来!!ってかネタが昭和すぎる!!素で置いてきぼりなお嬢様方がいるから絶対!!」
「………飯。」
「…義姉様…ってか、武藤。重いし。」
掃除をしていたシンデレラ…ってか凛の後ろから、腰の辺りに両手を回すのは、上の義姉でした。
肩に顎をのせ、耳元で囁く姿は最早、義姉ではありません。てかギリでアウトなセクハラです。
「キーマカレーが食いてぇ。」
「却下。てかお前ら今夜は城でパーティーだろ。」
「誰がそんな下らんものに行くんだ。…馬鹿馬鹿しい。」
突然現れ、心底見下すような視線を寄越し、思いっきりため息をつくのは、下の義姉…ってか西崎です。
「お義母様ー。コイツら役目放棄してるよー?」
「何!?…早くこんな下らないもの終わりにしたいんですから、ちゃっちゃと行きますよ!!二人共!!」
「「………。」」
本音ダダ漏れな継母の迫力に勝てず、二人は引き摺られるようにしてお城へ向かいます。
「アンタは留守番だからね!?ちゃんと戸締まりするんだよ!?変な人が来ても開けちゃ駄目だからね!!凛!!」
ツンデレ…というかもうツンの部分が見当たらねぇよ、と突っ込みいれたくなるような、過保護な継母を見送り、シンデレラ…もうメンドいので以下凛は、自室へと向かいました。
屋根裏部屋ではありません。
実は義姉よりよっぽど可愛がられている凛の部屋は、継母の隣の部屋です。
日当たりの一番良い角部屋だったりします。
凛はとっととベッドに入り、寝る前の楽しみである読書をしはじめました。
「…………悠々自適に暮らすシンデレラって。…自由すぎるだろ、凛ちゃん。」
「へ?」
突然声をかけられた方を見ると、若干疲れたように窓枠から身を乗り出し、頬杖をついた青年が此方を見ていた。
「……不法侵入っすよ?センセ。」
「やかましい。…てコラコラ。優雅に紅茶まで淹れだすなよ。オレの存在意義がどんどん薄れてくだろ。」
「存在意義?……その怪しげなローブと杖…もしかしなくとも、」
「そう、マのつく…」
「魔王!!」
「そうそう、自由業…ってな訳あるかーい。」
「ルネッサーンス!」
「古い!!でもって自由人すぎる!!」
グダグダなまま後編へ続く!!
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