Main 5 「…で?」 「あ"?」 「何用なんですか?青さん…でっ!?」 おもむろにオレの額に伸ばされた指が、容赦無くデコピンを食らわせた。 「学習能力がなさすぎた。…はい、もう一回やり直し。」 「うう"…。」 デコを押さえながら、オレは恨みがましい目で青さんを睨む。 が、青さんは飄々とした態度で、痛くも痒くもありませーん、みたいな顔だ。 「…何用なんですか?清水の次郎長親分。」 「オロすぞ…。」 「に"ゃ!?…何用なんですか…?清水センパイぃ…。」 凄まれて、オレは自主的にテイク3開始。 …情けなくも半泣きで。 「よし。」 漸くオッケー頂きました。 青さんは、腕組みして頷いた。 「…陰、……いや、斎藤凛。」 「…はい。」 青さんは、オレの名を呼んだ。 …本名を。 オレは表情を引き締めて、真っ直ぐに見つめ返す。 「この学校に、陽が来ている。」 . [*前へ][次へ#] [戻る] |