Main 4 「何がいいっすかー?」 「コーヒー。」 「はいはい。」 「ハイは一回。」 「ヘイ!」 お湯を沸かしている間に、マグカップを用意しながら、そんな会話を繰り広げる。 「…はい、どーぞ。」 「ん。サンキュ。」 青さんは礼を言って、マグカップを受け取った。 砂糖もミルクも入れてない。 …色々外見を裏切るこの人は、コーヒーは完全ブラック派。 甘いものは全般、苦手。 甘いもの大好きなオレ的には信じられない! 人生の半分は損してますよ!って真顔で言ったら、グシャグシャって髪を撫でられて、お前はそのまま、アホのコでいろ、って言われた…。 どゆ意味…? あ、でも、オレが作ったジンジャークッキーだけは、食べてくれたなぁ。 「…何、人の顔凝視してんだ?」 「いえ…男前だなぁって。」 「至極当然な事を、わざわざ言わんでいい。」 「ハイ…。」 ニッコリ笑ったら、テレビの中のアイドルよりも可愛いだろうこの人は、男前、と表現する他ないニヒルな顔で、そう言い切った。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |