Main 2 オレは慌てて飛びのき、深々と頭を下げた。 「ありがとうごさいました!お陰様で無傷です。」 「いや。…強引に引き寄せてしまったからな。捻ったりはしていないか?」 美人さんは、心も綺麗な人でした…。優しい…! 惚れてまうやろ…! 「大丈夫です!普段もっと雑な扱い受けてるんで、頑丈なんですよー、こう見えても。」 ヘラリ、と笑うと、知的美人は僅かに目を瞠り。 「そうか…。」 次いで、ふ、と微かに笑った。 …いいもん見た。 美人の笑顔は、場が華やぐね! 「…ところで、これは見た所、人為的な仕業に見えるが…。」 笑いをおさめた知的美人は、表情を引き締め、オレに訊ねる。 うーん。…オレも確かにそう思うんだけど。 「……まだ決まったワケじゃないですし、もう少し様子を見てみます。」 「…何かあってからでは遅い。」 …ですね。 「…でも、何かの偶然が重なって落ちちゃったのかもですし。…もし、故意だったら先生に相談しますので!」 これ以上は、ノータッチで!と目に力を入れ、見つめると知的美人の眉間にシワが寄る。 …美人は怒ると迫力だね。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |