Main 5 『あと部屋にも来んな。お前は朝までもう、部屋から一歩も出るな。』 畳み掛けるように、次々先手を打つ青さんに、オレはグッと言葉を詰まらせる。 「………何で、ですか?」 『…今日は色々ありすぎた。奴らに気付かれてもおかしくねぇ。…これ以上お前を危険に曝すつもりはねぇぞ。』 苦々しい口調で、青さんはボソリと付け加えた。 …ちったぁ、護らせやがれ、と。 「………っ、」 何言ってんですか、ってツッコミたかった。 いっぱい、護ってもらいました。 ずっと貴方は、オレを沢山甘やかして護ってくれましたよ。 貧しいオレの語意じゃ、言い表わせない位、凄く、…凄く救われました。 この感謝を上手に伝えたいのに、オレの頭も口も上手く回らなくて、 それでも、どうにか伝えようと開いたオレの口からは、何故か違う言葉がこぼれ落ちた。 「……………………………………いたく、………痛くない、ですか?」 . [*前へ][次へ#] [戻る] |