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「オレも、そう思う。斎藤は案外逞しい奴だよ。……だからさ、何も知らせず守ろうってお前のやり方には50%しか賛成出来ない。」
牧田の言葉に頷いた羽生が、そう続ける。
何の話かは分からない。でも、西崎も羽生も、そして牧田も、オレの事を考えてくれている事は、分かる。
「…羽生。何があったの?」
「ん?……んー。」
見上げた先、羽生は困った様に苦笑した後、
『コレ』とオレの机を指差した。
「……机?」
「…そう。……今朝、西崎は雑巾とバケツを持っていた、って言えば分かる?」
……ああ。そっか。
そこまで聞いて漸くオレは合点がいった。
下駄箱の靴が、あんなに無惨な事になっていたのに、机が無傷って不自然だよな、と。
……じゃあ、西崎は、
「落書きだらけになってたお前の机を綺麗にしながら、西崎は、『斎藤の敵はオレの敵だ。…アイツに何かしたら、全力で潰す。』ってオレらを睨み付けたんだ。」
「…………。」
極まり悪そうに目を背ける西崎を、オレは呆然と見ていた。
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