[携帯モード] [URL送信]

Main
3


「…マジで?」


蒼白な顔で、しずかちゃんは呟く。


日下部先輩が頷くのを見て、彼は乱暴に頭を掻き毟った。


「嘘だろ……オレ、自分の仕事位なら、徹夜すれば2、3日で終わるだろって、見積もってたのに…。」


どうやら見た目と違い、案外真面目なウチの副会長は、ちゃんと仕事の事も考えていたらしい。


「『…オレに無断でいなくなったんだ。この位のペナルティは負わせてやらねぇとな。』との事だ。」


日下部先輩は、御門のセリフを口調もそのままに伝える。


暫くうなだれていたしずかちゃんは、フフ…と壊れたように不気味な笑みを浮かべた。


「……上等じゃねーか。」


この志藤静様の、完璧かつ華麗な仕事っぷりを見せてやんよ。
とキレ気味で呟くしずかちゃんと、

『そうか頑張れ』と興味無さげに淡々と言い捨てる日下部先輩を見て、思う。



この人ら、


意外と仲良いんだなぁ、と。


.

[*前へ][次へ#]

34/98ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!