[携帯モード] [URL送信]

Main
カワ…


「…君は、その……」

「…………?」


日下部先輩は、らしくなく、何事かを言い淀んでいた。


「………変じゃない、……………………寧ろ、かわ…」
「そこまでにしとこうか。」



オレを見つめながら、暫く躊躇い、漸く日下部先輩が口を開こうとした言葉を、いつの間にか立ち直ったしずかちゃんが遮った。


「……………志藤、貴様…」

「オレも日下部も、この通り反省してるから。…許して?」


ね。としずかちゃんは半ば強引に話を打ち切った。


…この通りって…日下部先輩、反省してるってよりは、静かに怒ってる感じなんですけど。

噛み合ってねぇ…。


てか、カワ?ってなに。
カワって…革?川?


オレが頭上にハテナマークを乱舞させている間に、二人は何やらコソコソした話し合いが済んだ模様。


ニッコリ笑顔のしずかちゃんの横で、日下部先輩は憮然とした顔だったが、それ以上は何も言おうとはしなかった。


.

[*前へ][次へ#]

31/98ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!