Main 2 とても親しい仲。 え………っと。 誰と誰が…? 日下部先輩の発言に、しずかちゃんのみならず、オレもポカーンだ。 …や、しずかちゃんとラブラブになった覚えもないけど。 と、いいますか。 これは一体、何の勝負なワケ…? 「…日下部。」 しずかちゃんは、低い声で先輩を呼ぶ。 俯いている為、表情はうかがえない。 「何だ。」 底冷えのする声音に、眉一つ動かさず、淡々と返す日下部先輩。 「……………、」 顔を上げたしずかちゃんは、…何故か、ニコリ、と笑む。 お手本のような笑みは、その美貌も相まって、本来ならとても美しいものなんだろうが……今は、怖い。 目が完璧笑ってなくて、物凄く怖い。 ビビりまくっているオレの隣で、日下部先輩は、訝しげに眉をひそめた。 「…今から10、数えるから。」 「…は?」 言葉の意味が分からなくて、阿呆みたいに口を開けてしまったオレに構わず、しずかちゃんはキラキラしい笑みを深め、こう言った。 「数え終わる前に離れねぇと、……潰すよ?」 . [*前へ][次へ#] [戻る] |