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本来なら、予想し得た事態だった。


でもオレは案外テンパっていたらしく、全く考えが及んでいなかった。



しずかちゃんの家に、お父さんのお見舞いに来るって事はさ、
即ち、学校…生徒会関連の友人である可能性を。


そう。
すぐそこで、オレを凝視している、


日下部先輩に、会ってしまう可能性を、失念していたんだ。


「…はじめまして。静さんの後輩にあたります。斎藤凛と申します。」


さっき、しずかちゃんのお母さんに言ったセリフを繰り返しながら、オレは自己嫌悪に陥りそうになっていた。


しずかちゃんのお父さんが、しずかちゃんと話をし始めても、オレは日下部先輩の視線を感じている。


…そりゃそうだよね。


オレは、急すぎる展開に、パニくって忘れてただけだけど、日下部先輩にとっては、まるっきり予想外。


ここでオレ参上★なんて、普通考えない。
偶然知り合った地味系後輩と、生徒会の仲間が、知り合い…しかも家まで来ちゃうような仲だなんて。


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あきゅろす。
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