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※未来視点です。
ガクガクと、体が震えた。
怖い、
怖い…!!
「…どれほどオレが、あの子に焦がれているか、分かったでしょう?哀れな存在だと、同情したのでしょう?……ならば教えて下さい。早く、あの子をつれて来て。」
ギリ、と僕の顎を掴む手に力が込められた。
「…っ、」
身を乗り出し、間近で瞳を覗き込まれた。
ゾクリと背中があわ立つ。
狂気に満ちた瞳に、僕は気を失いそうになる。
この人にとっては、本当に『あの子』が全てで、他は何の意味も無いものなんだ。
自分の過去も、自分自身さえも、『あの子』に辿り着くための道具でしかない。
「早く…!!」
ガッと首に手がかかる。
「っ!!」
ごめん、
ごめん―――斎藤。
僕は、これ以上、あらがえる自信が無い。
こんな常軌を逸した人を相手に、
お前を庇いきれる自信なんて、無い。
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