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「…その強さに目をつけて、オレは奴を、ボディーガードとして雇った。一匹狼なのも、都合が良かったしな。」


「…情報が漏れるリスクが減るから?」


西崎は、ご名答、と苦笑した。


「…オレもだが、アイツも他人を信じてなかった……いや、興味すら無かった。」


「………。」


菜箸で、卵を巻きながら、オレは押し黙った。

別に、オレも信じてもらえて無いのか、とか疑ったワケじゃない。


…ただ、痛かった。


過去なのだとしても、大切な人達が傷つくのは、とても…痛い。


「…自分と、それ以外。種別はそれだけだ。………まさか、『その他』が追加される日がこようとは、なぁ?」
「…全くだ。」


「え…?」


いつの間にか、背後に立っていた武藤に、西崎はニヤリ、と笑いかける。


理解出来ていないオレを置いてきぼりに、二人は、同じような表情で笑っていた。


のけ者は、寂しいんですけどー。



…………まぁ、二人が笑ってるなら、それでいいけどね。


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