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真後ろに倒れたオレは、衝撃に備え、ぎゅっと目を瞑った。


…ドサッ




……あれ?


予想した衝撃は、いつまでたってもやってこない。


フワリ、と香るフレグランス。


暖かな腕の感触。



そーっと目を開けてみる。


「…大丈夫?」


視界を占めるのは、間近まで迫った、綺麗な顔。

心配そうに、眉間にシワをよせて、オレを覗き込んでいるのは…。


「しずかちゃん…。」


オレの下敷きになっている、しずかちゃんの方が心配だと思うんだけど、しずかちゃんは真剣な顔でオレの体を確認している。


「大丈夫。…有り難う。」

現在の状況から察するに、咄嗟に床とオレの間にスライディングし、抱え込むようにキャッチしてくれたらしい。

…素晴らしい運動神経だ。


「……本当に、ケガとか無い?」

「うん。しずかちゃん、ちゃんとキャッチしてくれたじゃん。」


感謝の気持ちをこめて、ニッコリ笑うと、しずかちゃんは漸く安堵の息をついた。


………ん?


そこでオレは初めて、その場にもう一人いる事に気付いた。


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