Main タイミングの神様。 「はぁっ…はぁっ…。」 息を弾ませ、オレは階段を駆け上がる。 全力疾走すぎて、横っ腹が痛い。 かつ、物凄く息が苦しい。 それでも足を止める事無く、オレは駆け上がり続ける。 「っ…」 バァンッ 屋上へ続く扉を、オレは、思い切り開けた。 …で、だ。 皆様に、思い返していただきたい。 さっきオレには、神様的な何かが憑いている気がする、そう思った事を。 …それはきっと、タイミングの神様だ。 良い事も悪い事も、キッチリタイミングを計って、オレにふりかける、タイミングの神様だ。 ヒュッ…ガッ 「!?…ぅわっ!!」 扉を開け、屋上に出た途端、オレの顔ギリギリを、何か掠めた。 弾かれた眼鏡は吹っ飛び、オレもバランスを崩し、思い切り倒れる。 スローモーションの視界の中で、驚いたように目を見開く人と目が合った。 イケメンは、驚いた顔も、格好良いんだねー。 なんて、どーでもいいような事を思うオレに、彼は必死な顔で手を伸ばす。 つか、何でここにいるの? しずかちゃん。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |