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※清水視点です。
「…行きましょうか、青。」
「おう。」
嘆息し、踵を返す陽の後に続き、オレも陰の教室を出た。
…見つからない事に、多少でも落胆している陽を見て、オレは内心、笑いを堪えるのに必死だった。
お前の探している相手なら、コントみたいな方法で逃げて行ったぞ、…って言いてぇ。
本当アイツは、予想を裏切るのが得意だ。
つか、誰かにこれを話した所で信じてもらえる可能性は低いだろう。
よくて、誇張。
悪くて、でまかせ。
そう片付けられんだろーな。
オレでも信じねぇよ。
んなアホらしい事。
「じゃあ、ここで。」
「あぁ。」
自分の教室へと戻る陽の後ろ姿を見送り、オレも教室へ戻るべく、階段をのぼる。
…そーいえば、アイツ、何処行ったんだか。
駆け上がって行った陰を思い出し、ふと思う。
まぁ、隠れる事と逃げる事に関しちゃ、心配ねぇか。
良い気分のまま、オレは口元を緩めた。
「…ホント、飽きねぇな。」
アイツは。
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