Main 3 授業始まる前に、何か買いに行こうかなぁ。 ………あれ? 教室の後ろの入り口で、ひょこっと可愛らしい仕草で、中を覗いている美少年がいる。 「おーい。未来くーん。」 手を振って呼ぶと、目が合った未来君は、大きな目をパチパチと瞬かせる。 「…え。……もしかして、斎藤?」 近寄ってきた未来君は、マジマジとオレを見て、呆然と指差す。 「どうしちゃったの?急に…一瞬、分かんなかった。」 「イメチェン。似合う?」 「うん。意外と茶髪似合うよ。」 「アリガトー。」 やっと普通の反応に出会えたよー。 似合うとは言わないまでも、雰囲気変わったな、くらいでよくない!? なんで辛口評価のみなの!オレの友達って。 「ほら、似合うって。」 西崎に話題を振ると、既にオレには興味を無くしており、分厚い文庫本を読んでいた。 「…お前は、社交辞令と真実の区別もつかんのか。」 …そうですねー。 アルタの客ばりに、どーでもいい返しを心の中でしてみた。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |