Main 2 「…ん。」 「……何ですか、この手。」 武藤は、ズイ、とオレに手を突き出した。 目と行動が、『寄越せ』と言ってるのは分かる。 が。 …何を? ……そっと百円玉を、手の平に乗せてみた。 「違ぇよ。」 返された。 お駄賃かと思ったのに。 「カバン寄越せ。」 「は?」 武藤はオレが渡す前に、オレのカバンを掴み、ごそごそ探り始める。 …なーにやってんの?? 「……。」 目当てのものを発見したらしー武藤は、用は済んだとばかりに、無造作にカバンをオレに返す。 …てか。 「オレの弁当!」 「迷惑料だ。」 えぇー!! 「今日のメニューは?」 「…ごぼうサラダとアスパラのベーコン巻きに、メインは煮込みハンバーグでございます。」 「ん。これで許してやる。」 う"ぅ…。 お許しを頂きましたが、オレのお昼はどーなるんでしょうか? ご主人様。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |