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「…ん。」
「……何ですか、この手。」
武藤は、ズイ、とオレに手を突き出した。
目と行動が、『寄越せ』と言ってるのは分かる。
が。
…何を?
……そっと百円玉を、手の平に乗せてみた。
「違ぇよ。」
返された。
お駄賃かと思ったのに。
「カバン寄越せ。」
「は?」
武藤はオレが渡す前に、オレのカバンを掴み、ごそごそ探り始める。
…なーにやってんの??
「……。」
目当てのものを発見したらしー武藤は、用は済んだとばかりに、無造作にカバンをオレに返す。
…てか。
「オレの弁当!」
「迷惑料だ。」
えぇー!!
「今日のメニューは?」
「…ごぼうサラダとアスパラのベーコン巻きに、メインは煮込みハンバーグでございます。」
「ん。これで許してやる。」
う"ぅ…。
お許しを頂きましたが、オレのお昼はどーなるんでしょうか?
ご主人様。
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