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青さんはオレを相手にせず、テキパキとオレの首に汚れ防止のタオルを巻き、ビニール手袋をはめる。
サラサラとオレの髪を、意外に長い指が梳く。
「ワックスは…使ってねぇな。」
「ナチュラリストなんで。」
「何の手入れもしてない分際で、煩ぇよ。無造作ヘアとか言ったらシバくぞ。」
「はーい。」
ちょっと調子こいてみたら、バッサリと切られた。
…青さんと仲良かったから、西崎とか武藤とも絡みやすいんだな。
ドS耐性がついてるのか…嫌な発見しちまったぜ。
美容師みたいな繊細な手付きで、青さんはオレの髪を、染め始めた。
少しずつムラにならないように、丁寧に櫛を使う仕草に、オレは思わず感心する。
本当、この人って小器用だよなぁ…。
「あぉ………、清水センパイって、長男っぽいですよね。」
「長男だ。」
おお。
予想通り。
青さんて面倒見良いし、何でも器用にこなすし。
時々、躾っぽい発言するし。
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