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(二万打記念)いっしょにいるから。


静かな夜。
誰かに呼ばれた気がしてふと目が覚めた。
覚めたものの瞼は重くて、目をクシクシ擦って回りを見回す。
しかしそこには闇の中には自分を呼んだ人はいない。

暗闇が不安な気持ちにさせて、胸がキュッとなる。

その不安が心に言ようのない波になってユラユラと広がり、不安定になっていく。

そんな中で、暖かい温もりを感じる。
自分を包む様に眠る雲雀がいる。
雲雀の体温が、不安になって固まった気持を優しく溶かしてくれるように落ち着かせてくれる。

安心する温もり。

雲雀の腕からもぞもぞと抜け出すと、体を起し温もりを与えてくれる雲雀の顔をジッと見つめる。


自分を呼んだ声は…
今はいない
誰の声かは知ってるよ…。
…待っているから。
でも…いまはまだ…。


眠る雲雀が自分のそばにいる事を確認するかのように小さい手で、頬に触れる。

感じる温もり。
側にいてくれる。

そばにいてね…

伸ばした手はまだちゃんと繋がっているから。
ちゃんと繋いでいてくれる。
大丈夫。
この人は…置いていかない。

きょうやくん…。



温もりが大丈夫。安心しなよと言っている。

『あったかい…』
安心すると雲雀のもぞもぞと腕の中に戻り、雲雀に甘えるように胸元に擦り寄る。そして直ぐに、睡魔は訪れ夢の世界へと誘ってくれる。
スヤスヤと規則正しい寝息を立て眠り始める。


名前の穏やかな寝息に、眠っていたと思われた雲雀の手が優しくゆっくりと名前の頭に触れ、撫でる。

「楽しい夢をみなよ…」

名前が手を離さない限り…
側にいるよ。
いや…
離したとしても…また掴み取る。

僕は欲張りだからね。

既に名前…
君は、僕のものだよ…。


名前。君の不安は、僕が消してあげるから…。
そばに居ればいい。




名前の頬にキスを落とし、ぎゅっと抱きしめる。


不安を与えていた闇は、二人を優しく包むものに変わり、静かに…二人を眠りの世界へと…。
END

20091003
二万打記念



* ATOGAKI *******
えっと…
ゆるゆるした感じの話をですね
書きたかったと…自分では思っているのですよ
これでも…ガックリ(反省しかねえよ)
二万打記念が…こんなんで…いいのか!!!
んーどうでしょうね????

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