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eat lunch together?
大量の書物が並ぶ資料室。
部屋の空気は、本独特の匂いが充満している。
新しいもの、誇りを被ったもの、様々な種類の本が書棚に整然と並んでいる。
書棚の脇にいくつかの机と椅子があり、パソコンが設置されている。
ココにボンゴレの情報網が集約されていると言ってもいいかもしれない。

パソコンのキーボードを叩きながらディスプレイを眺める雲雀。

「……」

ディスプレイに映し出されたデータと、手元の資料を眺める。

「……」

その資料から視線を外し、小さくため息を付きながら、座っている椅子を少し後に回し、視線を背後へとに巡らす。

「何か用?」

書棚の影に居る人物に、邪魔するなと言いたげに冷たく声を掛ける。

「あ、気が付いてました?」

影からひょいと顔を出す。

「気配を隠している訳でもなく見られてれば気が付くでしょ」

「あーそうですよね」

ははは。
乾いた笑いをしながら頭を掻く仕草が雲雀をイラッとさせる。

「用が無いなら消えてくれない?」

「えー酷いなぁ。ここは僕の屋敷ですよ?」

「ふぅ。別に…僕の視界から外れて欲しいだけだけなんだけど。沢田綱吉」

ジロリと睨む。

「昼からずっとココに居て疲れません?気分転換に、甘いものでもどうかと思って。」

雲雀の睨みを気にする風も無く、ニコニコ笑いながら話す。

「…遠慮しとく」

「残念。さっきお土産にケーキを貰ったんですよ。いろんな種類があるんですけど…雲雀さんは苺のケーキがオススメなのになぁ」

「何それ?」

怪訝な顔でツナを見る。

「別に…」

と、言いながら何処とはなく視線を泳がしてながらも何か楽しそうにツナの顔は笑っている。

「あ、雲雀さん。前にお願いしている任務、忘れないでくださいね」

「分かってるけど?」

「1週間のイタリアなんてあっという間ですもんね」

「……」

笑っているツナの顔だが、意地悪い何かを感じさせる。
雲雀は、微かに眉間にシワを寄せつつ、ツナを見つめている。
雲雀が無言なのをいい事に、更に話し続ける。

「あ!雲雀さんが任務に行く前に、オレが前に言った名前ちゃんとランチやりましょう」

日程はどうしようかなぁーと、雲雀の回答を待たずにどんどん話を進めているツナを、呆れたような顔で見る雲雀。

「何で急に、名前に話?それに誰も了承してない」

「え?駄目ですか?きっと名前ちゃん喜ぶと思いますけどー」

雲雀の顔を覗き込むように見つめる。

「……別にいいけど」

「え?いいんですか?」

無理やり気味だったので、雲雀から意外にあっさり良い返事が帰って来てキョトンとした。

雲雀は既にツナに向けていた視線をディスプレイに移し、ツナの存在をシャットアウトするらしく、それ以上返事は返って来ない。

あっさりと雲雀の承諾をもらえた事が意外で少し物足りなさを感じない事も無いが、雲雀の気が変わらない内にさっさと決めてしまおうと思うツナ。

「日程直ぐ決めて連絡します」

楽しそうな足取りで部屋の扉を開け、廊下へ出た所で振り返り、ひょいと扉から顔だけ出した状態で再び雲雀に声を掛ける。

「雲雀さん。任務中良かったら名前ちゃんは、オレの方で預かりまから」

パタンと閉じるられた扉。その方角に振り向く雲雀だが、そこにツナが居る訳も無い。

ツナの最後の台詞が、雲雀にとってあまり好ましくないものだった。
任務中名前を連れていく事は無論出来ないし、するつもりもない。
自分の所に一人で居るよりは、沢田の所の方がいいかもしれないと…思いはするのだが、どうもあの何かありそうな作り笑顔のツナに名前を預けるのも得策とは言えない気がする。

それに…

名前が、自分以外の他の誰かに懐くのが面白くない。
結局そんな理由が一番先に立つ。
1週間…長く感じそうな気がする…。

任務の事ではなく、名前の事でこんなに悩む事になるなんて…
ふー。静かな部屋に、雲雀のため息だけが響いた。



好きになったものは、人一倍独占欲が強くなってしまう雲雀。
それは、大人になっても変わらない。


それにしても…
沢田は何故急に、ケーキを自分に勧めたのだろう?
苺のケーキ。
甘いものは嫌いではないが…そんなには食べないのをを知っていると思ったけど…。
ただの気まぐれ?

不思議に思いつつもその思考を切り替え、資料とパソコンのデータへと意識を集中させた。



2009.6.28
* ATOGAKI ******
えっとー。ツナってばちょっと意地悪く…なってます??
意地悪ツナを目指したんですがー

実は、名前ちゃんが遊びに来た時、雲雀さんたらツナの屋敷に居たんですね〜

さて、近々みんなでランチ開催ですが、自分自分的にも楽しみだったりしてー☆
ワクワク!!

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