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Park

うわぁぁ〜い!!
公園に着いて入り口から元気にバタバタと走る。
いろんな遊具があり、どれにしようかなぁ?キョロキョロ。

やっぱり最初の目標物は、大好きな滑り台と決めトコトコと近づいて、滑り台の階段下で足を止めて上を見上げ、続いてくるりと振り向き少し離れた所の了平をジーっと見る。

はしゃぐ名前を、うんうんと頷いて見ていた了平が、名前の視線を受け止め、どうした?と近付いて来た。
名前は、モジモジしながら、近付いて来た了平を手招きし、耳元で内緒話をするように

「いっしよすべろ」

ニコリ。

「お?おお!いいぞ滑ろう」

嬉しそうにする名前の頭をワシャワシャ撫で笑う了平。

子供って…こんなに可愛かったか?
心のなかで少々戸惑い気味の了平であるが、嬉しそうな名前の顔を見てこちらも楽しいからいいかと、一人で納得。

実は名前のもじもじは、滑り台が好きなのだが…滑り始める前はいつもあの高さの階段を登るのが一人だと怖くて…つい、大人がいると頼ってしまう。夢中になってしまえば、気にならないのだけど…。
というオチが付いていた事は…内緒で。


二人で、滑り台、ブランコ、砂場などいろいろ遊んだ。

砂場では、
「極限でかい山を作るぞっ!!」
と、名前より了平の方が盛り上がっていた。
年が離れ過ぎているが、なんだか友達同士のような盛り上がり。



「あれ?お兄ちゃん?」

公園の入り口で、こちらを見て声を掛ける人物がいる。
了平は、気付いて振り返ると少し驚きつつ嬉しそうな顔をした。

「京子ではないかっ」

『?』

だれだろ?
キョトンとしていると、了平が紹介してくれだ。

「妹の、京子だっ」

『きょこ…ちゃん?』

京子は、了平の方へ歩み寄る。

「も〜お兄ちゃんたら、帰ってきたなら連絡くらいくれてもいいのに!お父さんや、お母さんも心配してるんだから!」

頬を膨らませて可愛い顔で怒られても迫力に掛けてしまうが、妹には弱い了平は、スマン!スマン!と焦り手を合わせ拝みの姿勢で頭を下げた。

「いつこっちに戻って来たの?」

「さっきだ。家に帰る前に用事があってな」

「用事?」

京子は、ふと了平の側にいる名前を見つめて小首を傾げる。
その視線に気付いた了平が、慌てながら違う違うぞと、否定する。

『(なにがちがうのかなぁ…?)』

「雲雀に用があって!」

「……雲雀さんに?」

雲雀と、この小さい女の子の共通点?さらに、京子の謎が深まる。

「あ〜。その〜だな、雲雀が居なくて、名前が雲雀の部屋に居たのでな、せっかくだから遊ぶ事になったのだ!」

「ふ〜ん??」

今一つ理解は出来なかったが、雲雀の知り合いの子なんだろうと納得し、京子は名前に笑い掛けた。

「私は、京子だよ。よろしくね。えっと…」

『名前。』

「うん。名前ちゃんだね」

『うん。きょこちゃん』

お互いに笑った。

「あ、お兄ちゃん。私、用事があるから、また後で。まだ帰らないなら、ちゃんと家にに連絡してよ」

「わかった。また後でな」

京子は、名前にバイバイと手を振り公園から出て行った。
了平は、それを見送ると名前の方に視線を戻し

「オレの自慢の妹なんだ」

と、威張っていた。
とても優しそうな人だったなぁと思い。
うん。
元気に頷いた。


『あのね』

「どうしたのだ?」

『わたしも、おにぃちゃんてよんでいい?』

今までお兄ちゃんという存在がなくて、京子が呼んでいるのを聞いてなんだか呼んでみたかった。

「おー!!もちろん!呼んで構わん。名前もオレの妹にしてやろう」

そう言うと、名前の頭をガシガシと勢いよく撫でる。

『わ〜い。りょーへーおにぃちゃん!』

「おう!」

なんだか仲良し度がアップした二人。




そんな盛り上がる公園とは反対に
氷のように冷たく不機嫌な視線が炸裂している場所が一ヶ所存在していたのを…


二人はまだ知らない。



2009.6.8

.
* ATOGAKI *******
なんだか…了平と名前のレベルが同じ!!
えーっ!!!
それでいいのだろうか??

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あきゅろす。
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