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Stray child U

さてと、どうすっかなぁ。と呟きつつ名前の目の前にしゃがみ込む山本。
自分が迷子だと認識して落ち込み気味の名前。

「ん〜名前の連れを探さないとな」

『つれ?』

キョトンとする。

「あ〜連れてのはな、名前と一緒にここに来た「キョウヤくん」のことだぜ」

お〜!と納得した表情をしつつ、声を上げ山本をみつめる。

「で…名前の連れはどんな奴だ?」

『どんな?』

「キョウヤくんの特徴」

ん〜ん〜

腕組みをしつつ何気に眉間にシワを付け小首を傾げ、雲雀の特徴を山本に伝えようと考える。
山本は、名前の答えが出るのを待つ。

ん〜ん〜

暫く考えモードが続いたが急に

ぶっ!!はははは

山本が笑い出した。
名前は、急に笑い出した山本の意味が分からず、驚いて見つめる。

「あ、ワリィ。なんか、名前の考える姿が可愛くてな。耐えられなくなっちまった。」

はははは
頭をかきつつ笑い続ける山本。

『え〜っ!!』
ぷぅ〜っと頬を膨らませて山本を睨む。

「いゃぁ…ワリィ。ホント面白い、てか可愛いなぁ。はははは」

名前の頭をガシガシと撫でる。


「オイ!なにしてんだ?」

不意に声を掛をかけられ振り返る2人。

「そのチビは?」

しゃがみ込んでいた山本は、声の主を見つめるとニカッと笑い名前を引き寄せた。

「迷子だ」

「はぁ?」

山本の答えに呆れ顔で、眉間にシワを寄せる。

「迷子ってしらねえのか?連れからはぐれちまったことでー」

「んな迷子意味を説明されなくても分かるぜ!!そうじゃなくて、なんで迷子がお前と居るんだって事だよ」

ははは。と笑う山本。
山本の天然ボケに、ツッコミをいれ、相手はイライラモードが増してしまっているようだ。

「そんなに怒るなってー。名前がビックリすんだろ」

「名前?」

「ああ、こいつは名前。あ、名前!この目付きがワリイの獄寺って言うんだぜ」

『んと?めつきわりいのごくでら…』

「チビ。そのまんま復唱してんじゃねぇ。オレは、獄寺隼人って言うんだ」

『ごくでら…はやと…?』

獄寺の勢いにたじろぐ名前。
山本はそんな、二人の間に割って入る。

「でな獄寺。これから、名前の連れをこれから探すんだ」

「はぁ?」

「あれ?聞こえなかったか?名前の連れを…「アホか、聞こえてるっつーの。じゃ無くて、なんでお前がそんな事すんだっていう問いの はぁ? だっ。」

山本の台詞を遮る。

「んー流れ的かなぁ?いいじゃねえか。すぐ済むからよ。」

はははは… と笑う山本に、呆れる獄寺。

「ったく…仕方ねえなぁ。さっさと連れ探して、帰るぞ。十代目がお待ちだからな」

『あ、あのね、きょうやくんは…』

「あぁ?キョウヤくん?誰だソレ」

獄寺は、名前の言葉に意味が分からず聞き返す。

「あ、獄寺。キョウヤくんてのは、名前の連れだぜ。」

「ふーん。で、キョウヤくんってのは、友達か?チビ同士でデパートに遊びに来てんのかよ」

『きょうやくんは、ちびじゃないもん。おおきいもん』

獄寺の言い方に、なんだかムッとした名前は、懸命に抗議するかのように不満顔を向ける。

「おおきいって…言われてもなぁ。そいつは、兄貴かなんかか?」

『あにきじゃないよ(あにきって…なに…?)』

「親戚か?」

『ちがう』

「親父か?いやぁ・・・。親父をくん付けする訳ねーなぁ」

獄寺の質問攻めを、山本はのんきな声で遮り

「まーまー。とりあえずな、そのキョウヤくんを見付ければいいって事だ。なっ!名前」

『うん』

笑い合う名前と山本。
そんな仲良くしている二人を見てなんだか疎外感を受け、名前にちょっと言い過ぎたか?と反省し、バツが悪そうにする。

「あー。質問攻めにして悪かったな。」

『え?』

先ほどまで獄寺に対して、意地悪な人だと思っていた名前。でも、なんか謝ってくれたし、なんかいい人なのかな?と思い直し。獄寺の謝罪に対して首を振り、ニコッと笑った。

「で、名前。キョウヤくんについて話してくれ。どんな人なんだ?」

山本が話しを戻し質問する。

『んとーね、きょうやくんはぁ。おおきくてー。ふたりとおんなしふくきてる』

「スーツ姿ってことか」

「大人かよ…。キョウヤくんって呼ばれつつ…」

「他になんか特徴あんのか?」

更に質問する山本。

『んーんーんー ・・・・・・。 あ!きょうやくんは』

ちょっと台詞を溜め気味にする名前。

「「キョウヤくんは?」」

『かっこいい!!』

「「・・・・・・」」

全く参考にならない溜めの回答に思わす獄寺が突っ込む

「んじゃそりゃ?そんなの探すのに関係ねぇし。ったく…」

『うう・・・・・・。だってほんとうのことだもん』

名前的には重要ポイントだったのを獄寺に否定されて不機嫌そうな声をだし、山本がそんな名前が面白く、笑い続けていた。

「ったくよー、で、キョウヤくんとチビは、何処かのフロアーに行くとかなかったのか?」

『どこ・・・?んとね、きょうやくん。ごほんをみにいくよっていった!!!』

「本。書籍のフロアーかぁ」

『あー!!!』

急に大声を出す名前に獄寺は驚く

『チビじゃないよっっ!!!名前だもん』

「ああ?どう見てもお前。チビじゃねぇか。大声だして驚くだろうが」

『うーっ』

名前の意見は、あっさり否定されてしまった。どうやら獄寺はチビから名前変更する気は無いようだ。

「よし!とりあえず。書籍の所に行ってみようぜ。きっと、キョウヤくんも名前の事探してっぜきっと」

『うん』

そう言うと山本は立ち上がり、名前をヒョイと抱き上げて、肩に乗せた。

『おおおおーっ!た、たかい♪』

「いいかぁもしかしたら、行く途中でキョウヤくんを発見するかも知れねぇから、名前は、ちゃんと周りを見てるんだぞ」

『うん』

元気に返事を返す。
長身の山本の肩に乗っていることで、名前の今までの中で見たことがない遠くまで見える視界にはしゃぐ。

「それにしても、キョウヤって名前・・・聞いた事ある奴を思い出すな…まぁ、関係ねえぇだろうけど」

「ん?獄寺なんか言ったか?」

「あ?別に。それより、さっさと行こうぜ。書籍フロアーに」

「そうだな」

『しゅっぱつしんこおぉ〜』

迷子のハズなのに…すっかり元気で、テンションの高い名前なのでした。



2009.5.24

.* ATOGAKI *******
あ・・・雲雀さん今回全く…登場してないっすね。


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あきゅろす。
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