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morning

あったかい…

ん〜

……。

あれ?動けない?

『う〜っ。う〜っ?』

目が覚めたら。誰かにぎゅってされてた。


そうだ…おうちじゃなかった。

神社で母親を待っていたが迎えが来ず、雲雀と出会いここに昨日から置いてもらっていた。

寝ぼけた頭がそれを思いだした。


昨夜は、雲雀の膝の上でいつの間にか寝てしまい…
結果、雲雀に抱きしめられる形で朝を迎えた。
布団から出たくてジタバタとする名前。

「ん…」

雲雀の眠たげな声。

『あっ!きょうやくんおはっ…ぶっ!!』

おはようの挨拶を言い終わる前に、雲雀が名前をさらに抱きしめる。

『ゔ〜っ』

と、ギュッとされたのがキツくて不満気な声しかだせない。

「起きるのはやい。まだ寝てなよ…」

そう言うと、雲雀はまた寝てしまった。
名前は雲雀の腕から逃れるのを諦め、顔を少し上を向き雲雀の顔を見上げた。

サラサラした黒髪、
白い綺麗肌、
今は閉じられているが長い睫毛に切れ長の目。
幼い名前にも分かる。

とても綺麗。

寝ていると、本当に生きているのかと…思う程。

寝息と共に鼓動を感じ、暖かさを感じれば、たしかに生を実感できる。

雲雀のトクトクと打つ鼓動のリズムを聞いている内に、名前もまた眠りの世界に落ちて行く。

落ちながら思う。

きょうやくんにあえてよかった。

あたしをつれてきてくれてうれしい。

きょうやくんは、とってもきれい。


ギュッと雲雀に抱きつく。


寝ている筈の雲雀は、名前の柔らかい髪を撫でながら、あくびをした。



2009.5.14
* ATOGAKI *******

二度寝は気持ちいいですよね…

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あきゅろす。
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