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What!?逆トリップ
【9】天然、最強
『すみません、ツナさん。手伝ってもらっちゃって』

「いいよ、どうせ暇だったし」


雲ひとつない、まさに洗濯日和の中、私はツナさんと一緒に、ベランダで洗濯物を干している。


数分前、私が洗濯を干していると、ツナさんが手伝うって言ってきたのだ。

ツナさんって、意外に優しいんだよなね!(←失礼)

「それに、…好きだよ…
こうやって仁美と居るの」

すっと伸ばされたツナさんの手は、私の頬に触れ、そして優しく撫でた。


『…!ツナさんって…

洗濯、好きなんですね』


「………うん(まさかこう来るとは…)」


仁美の行動(主に言動)は、ツナの超直感を越えていた。



数分後・・・・・



『ふぅ…終わった。ツナさん、手伝ってくれて、ありがとうございます』


リボーンさん達皆の洗い物もあり、結構な量があったので助かった。


笑顔でお礼を言うと、ツナさんは何か思い付いたように、ニッコリと笑いかけてきた。


『…?』

「仁美…洗濯、手伝ったお礼…頂戴…?」


『あ、じゃあツナさんにコーヒー煎れるます』

「んー…コーヒーもいいけど…他に欲しいもの、あるんだけど」

『…?何ですか?』

尋ねると、さらに近くなる彼の顔。


あと少しで唇が重なるくらいの距離で、綱吉は甘く囁く。

「仁美のキ…ガッシャーンッ!!



「……は?」

『……えっ?』


・・・・・・・・・・・・



ガチャーン、ドガーン、パリーンッ



「『…………………』」


明らかに屋敷の中から響いてくる破壊音に、眉を潜める。


一方の仁美は…


『………猫?』

「いやいや、ないだろ!」

ふざけてるのか…いや仁美の場合は違うか…


仁美は国宝級の天然だった。


『え…じゃあ、熊…?』


「居ないだろ!」


『え?じゃあ何だろう…』と真剣な表情で考えている仁美。

『あ、田中さんかな?』

「誰!?」


…仁美のペースに持っていかれると、話が進まないので、無理やり話を進めよう。



「…はぁ、またあの2人か……」


『?』

「とりあえず、中に入るぞ。危ないから離れるなよ」

『はい!』




―――――…


所変わって、屋敷の廊下では、

「本当にしつこいですね?いい加減、諦めたらどうですか!」

「嫌だよ。その目障りなパイナップルのフサ、大人しく切らせなよ」


「…っ、テメェら!いい加減にっ!」


「ははっ、相変わらずなのな!」


「……はぁ」


雲雀と骸は、互いに武器を持ち火花を散らす。

最早、廊下は戦場と化していた…


そして、そんな二人を止めようとする獄寺と、見守る(?)山本、呆れて見つめるリボーンが居た。


「消えなよ、」


「それは、コチラの台詞ですよ」


パシッ…!


「「…!!」」


綱吉はグローブをはめ、片手でトンファーを、もう片方の手で三又槍を掴んで止めた。


「おっ、ツナ」

「…!じゅ、十代目…!」

「……(ニッ)」


無言の二人(骸と雲雀)、慌てる獄寺、至って普通の山本、意味ありげに笑うリボーン。


「…何やってるのかな?」

そんな彼らの前には、黒いオーラと笑顔のボスが立っていた。



明らかにキレているボスに、黙りこむ彼ら。

重い空気が流れる…が、


『…あ!新しい花瓶に変えてきますね』


仁美は笑顔で、割れた花瓶の花を持ち、水道に向かった。




全員「………」



仁美はやっぱりズレていた。

To Be continued…

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