告白
サッチ-
なんだよ、どうした?
おなかすいた-
まったく、
さっきおやつに
エースとホットケーキ
食ったばっかだろ
う-ん,
そうなんだけどさ-
…サッチのおやつは
美味しいんだもん
俺はだめで甘い男だ
弱冠7歳のこいつに
結局掌で
転がされている、
そんな気がして
ならない
…まあ、
満更じゃねぇからな
…え?M?
…なんとでも
いってくれよ
ねぇサッチ-
なんだよ?
サッチはさぁ、
なんで
'かいぞく'のコック
やってるの?
なんだこいつ、
珍しくじっと
俺を見つめる眼が
真剣そのものだ
かいぞくって
お前もある意味
もはや
海賊船のマスコット
やってるだろ?
なんでだろうなあ
サッチは
自分のお店、
欲しくないの-?
え?店?
それはなんでも
言い過ぎだろ、
店っつったら
赤足のゼフんとこ
行ったっきりだなあ
彼処の素敵マユゲ
元気にしてるかねえ。
ねぇサッチ-?
うーん、店ねぇ
欲しいと
思ったことなんて
ねぇなあ…
ここの野郎どもが
にこにこして
料理でてくるの
待ちわびて、
腹いっぱい食べて、
またにこにこして
美味かったって
言やぁ
それでいいんだよ
な、お前にも
わかるだろ?
俺、もう
俺の店持ってるぜ?
え!どこどこ-?
ここだ
このキッチンと、
お前がいる食堂。
これが俺の店。
…おい、なんで
悲しそうなんだよ?
俺いま結構イイコト
言った気が
するんだけど
ねぇサッチ-?
なんだ?
わたしが
大きくなったらねぇ-
サッチに
おっきくって
可愛いい
かいじょうレストラン
買ってあげるの!!
それはそれは、
大口叩きやがったなあ
…じゃあ、
それは将来の約束だ。
絶対に
忘れんじゃねえぞ
うん!
ゆびきりね-!
料理をしている
俺の小指と、
小さいけど
しっかりした小指が
将来の約束を
交わした日。
fin.
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