君を守れないほど、





「ガイ、みてくれよ!」
ヴァン師匠に今日はこんなこと教えて貰ったんだ!
普段とは打って変わって、キラキラと笑うルークがガイは好きだった。
歳相応のその姿に何よりも安心した。

誘拐される前のルークは誰よりも大人びた子どもで、それは大人の期待に因って作られた人形のような(それでも幸せだったのかもしれないけれども)
それよりも、今のルークの子供っぽさにガイは救われていた。同時に戸惑いだってあったけど、それでも。
目の前で技を繰り出すルークに自身の頬が緩むのが分かった。
赤ん坊と変わりないルークを育てて、親心に似た何かが自分の中に生まれていることにも最近気づいた。
「すごいじゃないか」
褒めてやればルークは擽ったそうに笑ったあと、当然だもん、と笑う。其れが(可愛い)
「俺、護りたいものがあるんだ!」
だから強くなるの!なんて。(ああ、ナタリア様かな、それとも国か)
「そっか、なら強くならないとな」
「うん!だから、


護れるぐらいに強くなれたら結婚してくれよ!」
「は?」


君を守れないほど、情けない男にだけはなりたくない
ガイのことでしたオチ。

31D



あきゅろす。
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