パンプルムースの爽やかな恋心は



「ガイが好きだ!」

真っ赤になりながら伝えられた其の言葉にぽかんとなる。今このお坊ちゃんは何と言った?好き?誰を?俺を。

「ルークぅぅ!」
「うお、何だよ」

がしりとルークの肩を掴む。誰の事が好き、俺を、誰が、ルークが。
混乱する思考にぐわんぐわんとする頭。それは言う相手が違うだろうと言ってやれば、あ、何だ違う意味で取られるかと思った、と幾分安堵した声で告げられる。何年付き合ってると思ってるんだ、それぐらい分かる、自信持ってそう告げればルークは笑った後、すっげぇ嬉しい、と幸せそうに顔を歪めた。それに直ぐ様違うだろうと突っ掛かれば其の顔は直ぐに歪んだのだけれども。

「何だよガイ」
「いいかルーク、間違ってるんだ」

何が、と素で問うルークにそう言えば恋愛と言うものをルークに教えた事が無いのを思い出す。なぁルーク恋は男と女の組み合わせで、それぐらいわかるっつーの!馬鹿にすんな、今度は変わって怒りだしたルークに分かっているなら何で、と頭が痛くなる。大体恋愛は男同士でも出来るってジェイドも言ってたし、と続けたルークの言葉に軽くジェイドへの怒りが芽生えた。あいつは人の友人兼主人である子供に何て事教えやがって。然しそれはこの場に其の男が居ないから発散のしようのない怒りではあったのだが。

「そんなことより、ガイ!」
「何だ」
「返事」
「はい」
「違うっつーの、告白の返事、へーんーじ!」

分かれ馬鹿と罵られて、ああと納得する、そんなの無理に決まっているだろう。言ってやればじい、と睨まれた後にはあ、と溜め息を吐かれる。ガイ、名前を呼ばれて何だと返せば、胸元を捕まれる。

「正直に言えよ」
「何を」
「俺のこと好きなんだろ」

告げられた其の言葉に顔が赤くなる。何をそんな馬鹿な事を、何て交わすことが出来ればいいのにそうは出来なかったのは、ルークの言葉が図星であったが為であって。
小さく返事を返せば、満足したようにルークは笑った。じゃあ是で恋人って事で。浮かれきった恋人の頭をぺちんと軽く叩いてやった。照れ隠しぐらいいいだろう。



パンプルムースの爽やかな恋心
ルーシー、ペレストロイカ




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