貴方が好きですとも言えずに

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両想いだけど告白しあってない二人がそわそわなJ→←G


まるで腹の探り合いだと思う。
名を呼ばれて振り向けば立って居たのはお馴染みの大佐殿であるのだ、ガイは笑顔でなんだいと問い返せば大佐殿―ジェイドも嬉しげに微笑んだ、本心など分からぬが(恐らくこの男には勘付かれているのではないかと思う)
「少し話でもしませんか」
此れでも飲みながらと赤ワインを片手に揺らすジェイドは様になっていると思ったのだ、だから思うが儘にジェイドの瞳の色みたいだな、と言ってやればジェイドは可笑しげに笑った後に口説かれている様ですと笑ったもんだから正直動揺したがガイは笑って誤魔化した、はは旦那を口説いてどうするんだよ、目玉を食べて飲み込んでだなんて少しロマンチックじゃありませんか年寄りをからかうものではありませんよ、ジェイドがロマンチストだなんて冗談きついってそもそもそれの何処がロマンチックなんだよ。軽口を言い合いながらも宿二人部屋にてベッドを椅子にしワインを傾け合う。下らない話やら仲間の話やら飛び通いそうして大口開けて笑ったガイがふとジェイドを見た時はっとした、目が合い今にも崩れてしまいそうに(否、違ったのかもしれない)(これは寧ろ、いやそんなことは無い筈だ)揺れた瞳と目が合ったのだ。思わず口を半開きにただ見つめ合う。何かを言わなきゃと口を動かそうにも心臓が波打つだけであるのだああこれはやばいガイは確かに興奮していた、そしてガイは気付いてないが恐らくガイの目に映る目の前のジェイドもだ。
静寂を切ったのはジェイドだった。
「ガイ、そちらに行ってもいいですか」
そう言われてガイは思わず唾を飲み込んだ緊張している掌がじんわり汗をかく、あ、ああ、承諾すればジェイドは立ち上がりガイの隣へと腰かけた、そして見つめ合う様に向かい合いその赤と青が混じるのではないかと言うほどにお互いしか見えてなかった。ガイ。ジェイドが手を伸ばしガイの頬へと触れればぴくりとガイは反応したがジェイドにされるがままにただじいっとしていた、ガイ、ジェイドはまた名を呼びそっと顔を近付ける、唇が触れる、

と思ったところであった。
「ガイ!ティアが呼んでるんだけど」
ばあんと音が鳴り入って来たのはルークだった、ガイとジェイドは何とも無かったようにルークを見る。何してたんだ、と鈍感にも不思議そうに聞いてくるルークになんでもなかったんだとガイは笑いそうしてティアに会いに行ってくるよとひらりと部屋を後にした、後ろでは変なガイ、とルークが矢張り納得がいかないという様に見つめていたがジェイドは些か残念そうにだがルークにばれない様眼鏡をくいっと上げた、これでよかったのかもしれない。

ドアの向こうでは立ちつくしたまましかしすぐにしゃがんでおいおい冗談じゃないんだぞと顔を真っ赤にさせたガイがいたのだが其れをジェイドはしらないしらないのだ。

タロ様、リクエストありがとうございました!遅くなってしまい申し訳ございません!


あきゅろす。
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