ton chin kan




薔薇の花束でも持って愛してますとかさらりと言ってしまえばそれはそれはかっこいいんでしょうけれども。

「いいって、旦那がやるとはまりすぎてていっそ気持ち悪いって」
「おや、誉められちゃいました、照れますねぇ」
「誉めてないだろ」

どこをどうすればそうなるんだ。直ぐ様に突っ込みを入れたガイに素晴らしいですね、と誉めてやれば溜め息を吐かれる。あんたの所為だろと小さく呟かれた言葉は聞こえなかった事にする。
特に記念日とかそういう訳では無く、ただ敢えて言うのであれば巷で騒がれている恋人同士のなんかそういう祭り事な訳であって。
あんたでもそういう行事気にするんだなとガイが言ってやればまだまだ若いですからと返すジェイドであって。
手の中ではガイが入れてくれたココアが白い湯気をたてて存在を主張する。
だから何か欲しい物がありますか。問えば、少し顔を赤らめて下を向く。何でもいいのか、と問われて余り高いのはやめてくださいねと笑って遣れば迷った挙げ句に顔を上げて、矢張り赤い顔の儘恥ずかしそうに笑いながらなら、と続けた。

「音機関」
「却下です」


ton chin kan

「安いのでいいから!」
「ははは、絶対嫌です」


過去拍手お礼文



あきゅろす。
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