流星群は海へ行く



寝転がっていた最中、背中に重みを感じて後ろを振り向くとジェイドが頭を乗っけていた、何してるんだおっさん。
失笑してしまえばごろんとこちらを向いたジェイドと目が合った。
悪怯れた様子もなくにこりと一笑した後に気持ち良さそうに目を閉じた。

「いい枕ですねぇ」

すり、と頬摺りされて頭の位置を少しずらされる。丁度腰辺りに置かれた頭は矢張りそれなりの重さがあった。
重いと文句を云えば多分に知識が詰まってますからと返ってくるのは分かっていた。思い通りになるのは癪だったので敢えてそれは言わなかった。
何より最近残業で疲れているジェイドが甘えているという事実が嬉しかったのだ。男が甘えることは滅多に無いもんでああ珍しいと感慨に浸った。
ぺらりと雑誌の頁を捲りながら、ジェイドの好きにすればいいと思った。
だから敢えて何も言わず一言寝ればいいと言えばありがとうございますとジェイドは眠た気な声で返した。ああ寝るのは時間の問題だろうな。事の暖かさに笑みが零れた。

暫くして。
一際増した重みさえもが愛しい(愛しくて堪らない)(ああ幸せだ!)




酸素

短い




あきゅろす。
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