届かない届けない届いたって




ジェイドが女の人と歩いてたなんてルークが騒いでた。どうやら、少し隠れたところでキスもしていたらしい。
いいのかよ、と迫るルークに、何のことかいなんてふざけてみる。
ジェイドが、女の人と、歩いていて、だから、それがなんなのか。別に自分はジェイドとは恋仲ではないし、そんなのジェイドの自由だろ。
なんて余裕ぶってみる。実際余裕とは違うけど、自分はそれでいいと思っていた。
ジェイドは俺に愛を囁くけど、ジェイドだって男だし、自分だって男だし。
そりゃ女の子の方がいいに決まってるじゃないか。
ルークだってそうだろ、なんて笑って手元にあった本に視線を戻す。
それをルークに奪われて、抱きしめられた。

「俺なら、ガイを泣かさないから」
ばっかだな、ルーク。誰が泣いてるんだよ。
だってほら、別に俺はジェイドなんて好きじゃないよ。
(嘘だ、ガイは強がってる)


届かない届けない届いたって
(叶わない)

にやり



あきゅろす。
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