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アリスインワンダーランド



「んっ…」


チェシャ猫は人差し指を一本立て、
くちびるの前に持って行った。

『静かに…』


そして、

アリスの口を片手でふさぎ
抱きしめるようにすると、

静かに階段に座った。



「……っ…」

心臓がバクバク言う。


チェシャ猫の方を仰いで
『体は…?』と聞こうとする。



チェシャ猫は、
見たことのないような
険しい顔で、首を振った。


絶対に、しゃべってはいけない…。



アリスは恐ろしくなり、
玄関の方に視線を戻した。


コン、コン…

再びノックの音。



いつしか太陽の光は消えさり、

闇が兎の姿を夜にかくしていた。


「アーリス♪」

夢で聞いたのと、
おんなじ声…!


アリスは体を強張らせた。


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あきゅろす。
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