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アリスインワンダーランド




「僕の?」

「そう、
 僕のアリス」




「………ナンデ?」

「…」

チェシャ猫は沈黙する。



「…何で黙るのよ」

チェシャ猫の
とぼしい表情からは
何も読み取れない。



「チェシャ?」

「何かな、アリス」


「何かなじゃなく。

 僕のアリスって何」



勇気をふりしぼった
告白とはちがう。


不思議な国に来てから
もう何度も言われていた。



…無表情のまま。


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