[携帯モード] [URL送信]

アリスインワンダーランド


チェシャ猫は、
それからも眠りつづけた。

アリスはチェシャ猫の好きな
林檎のコンポートに挑戦する。



「あららー…
 どうしてかしら」


ちょっとチェシャ猫の様子を
見に行っているうちに、

つくったものが、炭に変身したのだ。


「誰がこんな悪戯を?」

焦げ臭いにおいが
キッチンに充満している。



「…チェシャはすごいわ」


独り言を呟いて、
再び自分の部屋に戻る。



窓の外を見ると、
日は暮れかかっていた。


夜がアリスたちの家を
つつみこむように広がっていく。

強い風が吹き、
森の木々がざわめいた。


チェシャ猫の指が、
一瞬ぴくりと動いたことに
アリスは気がつかなかった。



…その時だった。

コン、コン


階下からかすかに、
ドアをノックする音が聞こえた。



[*back][next#]

7/14ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!