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アリスインワンダーランド


チェシャ猫の体を引きずって、
部屋まで連れていく。


ダイニングからだと
近いのはアリスの部屋なので、

自分の部屋のベッドに寝かせた。



「チェシャ…
 突然どうしたのかな…」

昨日も様子が
おかしかったし…


昨日と今日に
共通すること……



「ギル…?」

猫は、答えない。


綺麗な寝顔を
無防備にさらしている。



「ギルの何が…」

普段ぴくりとも
表情を変えないチェシャが、

意識を失うほどのこと…?


「分からないよ…」

アリスはため息をついて
チェシャ猫の頭を撫でた。


チェシャ猫の髪は、
指からさらさらと
こぼれ落ちる。


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