アリスインワンダーランド
6
チェシャ猫の体を引きずって、
部屋まで連れていく。
ダイニングからだと
近いのはアリスの部屋なので、
自分の部屋のベッドに寝かせた。
「チェシャ…
突然どうしたのかな…」
昨日も様子が
おかしかったし…
昨日と今日に
共通すること……
「ギル…?」
猫は、答えない。
綺麗な寝顔を
無防備にさらしている。
「ギルの何が…」
普段ぴくりとも
表情を変えないチェシャが、
意識を失うほどのこと…?
「分からないよ…」
アリスはため息をついて
チェシャ猫の頭を撫でた。
チェシャ猫の髪は、
指からさらさらと
こぼれ落ちる。
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