[携帯モード] [URL送信]

銀木犀
ページ:10


「楼犀ちゃん」

ソファに沈み込んで
ぼーっとしていると
声をかけられた。


「銀紫さん」

銀紫さんは
銀木犀の操縦と
カクテル作り担当。

どこか物憂げで
きれいな顔の
男の人だ。


その銀紫さんは、
アールグレイのティークッキーを
持ってきてくれた。

「ありがとう…」


「今回は?」

「フェミニン系で、
 花柄ワンピース」



「…ふえみに?」

銀紫さんは
少し首をかしげた。

「大人可愛い
 かんじの服。
 …終わったら、
 またおいしいカクテル
 作ってくれる?」


「勿論」



シャッ、と試着室の
カーテンが開くと、

銀紫さんはふらりと
どこかへ行ってしまった。

[*前へ][次へ#]

10/27ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!