銀木犀
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「楼犀ちゃん」
ソファに沈み込んで
ぼーっとしていると
声をかけられた。
「銀紫さん」
銀紫さんは
銀木犀の操縦と
カクテル作り担当。
どこか物憂げで
きれいな顔の
男の人だ。
その銀紫さんは、
アールグレイのティークッキーを
持ってきてくれた。
「ありがとう…」
「今回は?」
「フェミニン系で、
花柄ワンピース」
「…ふえみに?」
銀紫さんは
少し首をかしげた。
「大人可愛い
かんじの服。
…終わったら、
またおいしいカクテル
作ってくれる?」
「勿論」
シャッ、と試着室の
カーテンが開くと、
銀紫さんはふらりと
どこかへ行ってしまった。
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