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不良少年は気紛れ屋







なんとも理不尽な理由で早くも屋上へ来てしまった霜月守、高校2年生。彼女は出来たことありません。でも良いんです。それでこの男子校に編入して、萌えがいっぱいみられるのですからっ!!



って言ってる場合じゃない!早く用件言ってされば良いんだ!なーに、相手を怒らせなければ十秒で済む!神田君たちも、来なければそのまま帰ってきていいって言ってたしね!


ギィ……


「(あっ……)」

「スー……スー…」


金髪を風に靡かせて寝ているのは間違いなく不良の長良夕詩君だ。

うわ、サラサラだー……いい匂いしそう←


長良君に近付き、少しの間眺めさせてもらった。
むー……所詮はイケメンだな。



「ん……あ、誰?」

「おっ!あ、あのですね!今日委員会があって、そその、出来れば出てもらえないかなー、と思って……」

「…………」



あたふたと敬語で言う俺に、長良君は黙りして俺を見る。

お、怒んないで長良君…!俺だって本当は行きたくないんだ!本当だったら部屋に戻って溜め録りしたアニメが見たいんだよぉおお!!



「…ぷっ」

「へ…?」


わ、笑ったぁ!


「ど、どうしたの?」

「ふふっ…だって、あはは!」


え…今の所でどうやったら笑えるのさ。そこんところ詳しく教えて!詳細キボンヌ!!


「フフ……あぁ、ごめん。お前の百面相がスゲー笑えて」


どうやら俺の顔に笑ってたらしい。失礼なっ!


「そんな笑わなくても……」

「……で?委員会、だっけ。俺どこか分かんないし」

「あ、それは大丈夫、です。俺と同じだから…」

「ふーん……じゃ、行こうか」

「え、行くの?」

「なに。行っちゃ駄目なの」

「いいえ!そんなことは!」



だってさぁ?普通、不良って……


『ああ?なんで俺が行かなきゃ行けねえんだよ?俺に関わんじゃねえ!』


って言いそうだから覚悟してたのに。長良君はそういうタイプじゃないのか。俺的にはそういうのを期待してたのに……。








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あきゅろす。
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