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novel
Watch−2(ヘンリー視点)
その日、耐えかねた私は仲のいい同僚に私の周りに起こる、この不気味な現象のことを話してみた
彼は私の顔を見て笑いながら気のせいだよ君は疲れているんだと私の背中をさするばかりであった
確かに、ここの所よく眠れていないのは事実である

部屋のバスルーム
洗面台で冷たい水を顔にかけ
ゆっくりと顔をあげて鏡を覗き込んだ
顔色は悪く、少しやつれて見える・・・

今日は、もう休もう・・・休めればの話だが

睡眠薬を説明書に従って服用し、
さっさとベッドに潜り込んだ
意識がすうっと遠のいていく・・・

…ザザ…ザーーーーーッ…
酷いノイズの音だ
部屋が、私の部屋が血と錆に覆われている
男だ、青いコートを着たくすんだ金髪の男が私の部屋にいる…彼は彷徨いながら何かをしきりに呼んでいる
初めは聞き取ることが出来なかったが次第にちゃんとした言葉として聞こえる様になっていく
「…ぁ…マ……ママ…ママァ…」
泣いた後の子供の様な声で叫んでいる

母親を捜しているのだろうか
私に出来ることは無いだろうか
そんなことを思った時だった、男が私の方を向いた

「マ…ま…んぅり…リぃーへ…リィー」
ゆっくりとベッドルームに向かって歩いてくる
そして、扉を2度ノックしてドアノブに手がかかる

ガチャッ…扉が開いた
ベッドには私が眠っているのが見える
男は私の横まで行き私を覗き込んではっきりと

     「ヘンリー」

目が覚めた瞬間に私の目に映ったのは
部屋の天井ではなく緑色の瞳だった
お互いの鼻が当たってしまいそうな程近くにあるその顔に驚きと恐怖で私は動けなかった

「やっと気づいてくれた、ヘンリー」


後書き

Watchの続きですよ〜
ヘンリーとヲルターがバッタリです
Watchはこれで終わりですよ(収集がつかなくなりそうなんで(汗))
この後の展開は皆様のご想像にお任せいたしますです
(脱兎!)

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あきゅろす。
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