[携帯モード] [URL送信]
-泣き叫んで-

私の毎日はこんなことから始まる。





学校に行くと上靴がない。きっと隠されてるんだ。

教室に入ると誰もがひそひそと私の方を見ながら話している。

自分の席の机には「死ね」「消えろ」とかいっぱい汚い字で書いている。

仕方ないからその席に座る。





「ねぇ名字さ〜ん」

「…なに…?」

「上靴プールに投げといたから〜」

「…えっ…」





立ちあがって走って教室を出た。

すると教室から大きな笑い声が聞こえる。嫌でも聞こえる。

プールに行くと本当に二足の上靴が浮かんでいた。





「はぁ…どうしよ…」

「オイ、そこで何やってる」





誰かに後ろから話しかけられた。

振り向くと同じクラスの土方くんがいた。





「なんだ…名字か」





クラスのみんなは私をいじめてるけど彼だけは何もしない。

それよか、私をよく助けてくれる。

だから彼もシカトとかされてるらしい。

でもそんなこと全然気にしてないし、すごいと思う…。





「お前また上靴プールん中投げ込まれたのか?」

「…う、うん」

「仕方ねぇーな」





彼はそう言ってプールの中に入って私の上靴を取ってくれた。

そのせいで制服はびちょびちょ。





「ほらよ」

「ありが…とう…ごめんね…土方くん…」

「別に…気にすんな」





そう言ってシャツを脱ぎ水をしぼっている。

本当に優しくて格好いい。

私はそんな土方くんに恋してるんだ。

彼がいるから学校だっていける。





「どーすんだ?お前」

「…え?上靴履けないから屋上行って乾かすの…」

「…そっか。じゃあ俺もシャツ乾かしに屋上でも行くか」

「…う、うん…」



***


「なぁ」

「なに?」

「お前って泣かねぇよな」

「え?」

「強いな」





強くなんかない。毎晩毎晩泣いてるよ。

…あれ?涙出てきちゃった…。





「でもたまには泣けよ?…って泣いてるし」

「私は…強くなんかない。

 毎晩泣いてる。

 ずっと出てきて止まらないの。

 学校のこと考えたら眠れないし、

 朝になったら怖くて学校に行きたくなくなる。

 でもね…」

「……あぁ…」

「土方くんがいるから毎日“学校行こう”って思えるんだよ」

「……でも俺ァお前になんもしてやれねぇよ…」

「そんなこと…ないよ…」

「名前…」

「え?」





下の名前で呼ばれたかと思うと次は抱きしめられてる感覚がした。

彼の濡れたシャツが肌に感じる。





「ひ、土方くん…?」

「…頼んなくても俺がお前を守ってやる」

「…っ…ひっ…く…ぅ…うわぁぁぁぁあ!!」





土方くんの肩で泣き叫んだ。



Cry



私、もう泣かなよ。

もう涙は零せない。




(090808)

無駄に長い/(^0^;)\←
そして恥ずかしい^p^;←
土方の口調がよくわからなかったです;
なんかすみません…


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!