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私、苗字名前は帰路についていた。
夕焼けに態とらしくと溜息をついて、
とぼとぼ、と道を歩く。
特に決まった理由は無いんだけどね。
今の仕事でに嫌な事があった訳じゃないし、
彼氏と喧嘩した訳じゃないし。
てか彼氏居ないし。いや、要らないし。
友達とも普通に友達だし。文章変かな?

………特に何かあった訳じゃない。
ただ何も無さすぎただけなのだ。
そう、何も、無かっただけ。
一般的な日常じゃないかもしれないけど、

今の日常に飽きたって言うか。まぁ。
非日常って、楽しそうだな、みたいな。





「あー…鍵、鍵っと…」





ポケットを探すが、見つからない。
ここに入れなかったっけか?
そう思ったけどそこには無くて。
はぁ、ともう今日いくつか目の溜息。
バックの中に手を伸ばした瞬間、

どさり、と。

何か重い物体が落ちた音がした。
じゃら、と硬く軽い鉄の感触。
………………あった。





「……………………………」





ひやりとした廊下に足を下ろして、
ゆっくり歩く。鞄は玄関に置いたまま。
…周囲を見回す。寝室じゃ、ない。
トイレでも無いし…じゃ、リビング?
カチャリと磨りガラスの白い扉を開ける。





「……………ワォ。」





足元に倒れているのは多分人だろう。
……引き戸で良かった。ホントに。
迷彩の服に…茶色?ううん、オレンジ?
不思議な髪色…変な額当てもしてるし。
アニメとかに出てきそうな…人…って、
足に何か……………………これ、クナイ?
……………え?え……………えぇ?!
あ……………怪我…………してる…?
もしや………………手当て、とか、必要?

うん…………………………………あ、
決めた。よし。バッチ来い非日常。










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あきゅろす。
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