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瞼を閉じたらさようなら
吠える魂


「幕府の犬め!」

人はそれを幕府の犬と呼ぶ。彼らは罵ってるつもりなのだろうが全くと言ってもいい。嫌じゃない。

寧ろ光栄だとすら思う。

忠実に幕府の下について将軍を護衛し江戸の街を不逞浪士から守るなんて、真選組以外に誰が出来るのだろうか?


「言い残した事はそれだけか?褒め言葉として受け取ってやるよ」

「そーだそーだ!」


ろくに台詞が無い私もさり気なく応戦。

私が渋々出掛けた土方さんとの市中見回りで遂に攘夷グループの下っ端を追い詰めた。

路地裏まで尻尾巻いて逃げちゃって…どっちが犬だよって話だよねまったく。


「うるせえ、真選組なんぞに高杉さんが」


うっかり指名手配犯の名前を零した浪士はしまったとばかりに表情を歪める。

それと反対に土方さんが口角を上げた。凄いS顔になってる気が…


「高杉か。面白ぇ」


完全にドSスイッチが入ったらしい土方さんはゆっくりと刀を抜いて。

その何とも言えないギラギラ光る目と月光を反射する刀が暗い路地裏にとてもよく映えていた。




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あきゅろす。
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