斑雪
兄妹愛は程々に
止めて欲しい。
私は周囲をキョロキョロと見回しながら警戒している。
そりゃいい年した兄ちゃんと手を繋いで歩いてるから。
いや、私の希望じゃないよ?
辰兄が無理矢理繋いで離してくれないんだよ!
「何、恥ずかしいがか?そんな燐も可愛いの〜」
「やだな!勘違いされたらどうするの…ああ怖っ」
沖田さんをはじめとする野郎に気付かれちゃ私の真選組Lifeは衰退の一途を辿るだろう。
「勘違い?おお、恋人に見えるがか?アッハッハ!!」
「………恋人?」
確かに。
身長差だってマッチしてるし。
「ちょっ 嫌!止めてよ」
ブルンブルンと手を振ってみるが無理だ。寧ろ辰兄喜んでね?
「嫌ぜよー♪あ、あれが真選組かのー?」
手を繋いでいない方の手で私の居候先、真選組屯所を指差す辰兄。
…ああ!着いてしまった!
今更後戻りできない…OTZ
か、かか神様!私の前に現れて!
「あり?燐じゃねェですかィ。……!!!!??」
沖田ァァ!!神様呼んだんだけど!私神様を呼んだんだけど!!
兄妹愛は程々に
ほら、ドSにバレた。
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