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こねことおおかみ/完結
ブーム到来
▽▽▽▽▽


「壮兄ー!サッカーしようぜ!」

「いいですよ」

「壮兄色白くね?運動できなそー」

「昔から日に焼けないんです。でも、運動は得意です」


「壮兄この問題教えて!」

「あぁ、これはですね・・・・」




岩倉は3日としないうちにすっかり1−Cに馴染んでいた。

春までは特に担当教科がない岩倉は、頻繁に教室に顔を出しては優しく勉強を教えたり一緒に座談していた。
1−Cのクラスメイトは日頃から、ド・エスと不良の兄貴分がいたが、優しさあふれる次兄ポジションの岩倉が現れ、「俺たちの癒しはここにあったのか!」とすっかり弟気質丸出しである。


空前の壮兄ブーム。



わけ隔てない気さくな姿に、もちろんこの二人も。


「壮にぃせんせ」

「ん?どうかしましたか涼宮くん。えさの時間ですか?」

「その完全な猫認識をやめろ!」

「あいにく今はまたたびは持っていないんですよ、すみません田原くん」

「ぅおーぃ、頼んでねぇし!」


真面目な顔でとんでもないことを言う岩倉。

「せんせ、みゃーこさん見なかった?昨日から帰ってこないの」

「それはそれは、心配しなくても大丈夫ですよ。昨日上機嫌な武下先生がネコ缶をぶら下げて歩いているのを見ましたからね」

「んもータケちゃんせんせ、いっつもみゃーこさんをこっそり連れていくからめっ!ってしないと」


「ふふ、私も一緒にしましょうか」

「うん!」

「いやいや・・・(タケちゃんに二人で「めっ!」ってするのか?見たいような見たくないような・・・いや、やっぱ無理。構図が面白すぎるから無理)・・・・」




「行こう!馨ちゃん!」

「俺もかよ!!」


「田原くんはツッコーミ・キャットですね」

「そんな猫いねぇ!!」



優しいようでさりげなくいじってくる岩倉。


もはや馴染み過ぎである。






<*わんにゃん#>

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