こねことおおかみ/完結 4 「・・・・・遅ぇ」 何度も時計を見てはイライラと膝をたたく。 もう15分は軽く経った。いくらなんで遅いだろう。 (しかたねぇーー) またなんか動物に夢中になっているであろう凛を連れ戻そうと宗昭が腰を上げたとき 「ゆっ、柚羅さんっ!」 「あぁ?誰だてめぇら」 「は、早く下りないと時間間に合わなくなっちゃいますよ!!」 「僕たちと一緒に下りましょう!?」 「(うぜぇな) ・・・わりぃけど人待ってんだ」 そう言って気にも留めず林に入ろうとした宗昭 「・・・っ!!そういえば!涼宮くんならさっき田原くんと一緒にいましたよ」 「は?」 「なんか、違うとこに出ちゃった〜とか言って。ね?」 「そ、そうそう!!」 「・・・・・」 (動物でも見つけたかと思えば道間違えたのかよ・・・) 「・・・・・さんきゅ」 (あいつの足ならまだ追いつけっだろ・・・) そう言ってなにやら呼び止めようとする二人をよそに 宗昭はひとり足早に 山を下りていった・・・・・ <*わんにゃん#> [戻る] |