こねことおおかみ/完結
3
「ちょっ、落ち着けって柚!今お前が下りてきてスズちゃんを見てないなら登山道にはいねぇよ。オレたちはここに座ってたしスズちゃんがそんなに速く下りられるとは思わない」
「・・・・・チッ!」
「一緒だったんだろ?見失ったのか?」
「違ぇ!あいつがトイレしたいっつって!!それで・・・」
何かに気付いたように目を見開く宗昭。
次の瞬間にはその目は完全に据わっていた。
「・・・・あいつら・・・・」
「あいつらって?」
「・・・田原と凜が一緒にいるの見たっつって話しかけてきた奴がいたんだよ」
「それってもしかして
あいつら?」
馨が指差した方向には、この前凛と自分に絡んできた2人が顔色を蒼くして立っている姿だった。
「てめぇら・・・」
怒気を含んだ声でうなるように睨み付ける宗昭。今にも掴みかかって殴りそうである。
「キミらさ〜、何か知ってんじゃないの〜?(ニコリ)」
びくっ!!
「い、いや・・・僕たちは何も・・・」
亮平の冷たい笑顔に脅える2人。
「正直に言わないとさ〜〜〜〜
マジでおめぇらしめるぞ?」
スッと笑顔が消え真顔になる亮平。本気である。
「っち、ちがう!!ただ押しただけなのにっ!
あ、あいつが勝手に足をすべらせてっ
それでっ・・・・!!!」
「・・・っ!!!!」
<*わんにゃん#>
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