こねことおおかみ/完結
3
部屋に戻っても凛の機嫌は良くならなかった。
「凛、飯できたぞ」
「・・・・・・(コクリ)」
「・・・・・」
「・・・・モグモグ」
「・・・うまいか?」
「・・・(コクリ)」
「・・・・・」
いつも「おいしぃね」と嬉しそうに食べる凛が無言である(それでも食べてる)
ちょっとだけ寂しい宗昭
▽▽▽▽▽
「みゃーこさん、僕たち遠足に行くんだょ」
「にゃぁ〜」
「でもね、そこにはくまさんはいないんだって」
「みゃぁ」
風呂から出ると、ソファの上にひざを抱えて座る凛がいた。膝と胸の小さな隙間に都が埋まっている。
背中に『しょんぼり』と書いてある凛と都の会話を見守る宗昭。
「残念だよねぇ、僕はまだくまさんと友達になったことないんだょ?」
(友達になる気だったのか・・・)
「・・・・・(ペロペロ)」
「ふぁっ 分かった。そうだね、諦めるょ。他にもどうぶつはきっといるもんね。
くまさんは今度にするね」
(諦めてねぇじゃねぇか・・・)
今度が来ないことを心底願う宗昭。
<*わんにゃん#>
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