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こねことおおかみ/完結
2
「何の話してたんだ?」

柔らかい頬を両側からぶにっと潰し、ぐいっとそのまま後ろを振り向かせると
無抵抗の凛はとんがった口をぷしゅぷしゅ言わせながらにこにこと笑う。

「あひょへ、なっひゃんとひゃくひぇんたへひぇたにょ」

「・・・・・なんの作戦立ててたんだよ」

「えへへーひみぃつー」


「・・・・・・」ぶにっ

「あぅ」



どうやらまた余計なことを吹き込まれてきたらしい。

最近妙に仲がいい二人に若干苛立ちを覚えなくもないが、それが自分を喜ばせるための凛の行動となると可愛いといえなくもない。
というか可愛くてしょうがない。

まぁ実害もないし、むしろ先日のバレンタインを含めたこれまでの功績を思うと棗田を褒め称えたいくらいでもあるので

問い詰めたい気持ちを抑え、
宗昭は凛のやわらかな頬の感触を思う存分味わうに留めることにしたのだった。





あぅあぅと宗昭の膝上でなすがままの凛

その「朝からこんなとこでいちゃいちゃと睦み合うのはどうかやめていただけませんか」な光景の前では





「・・・つーか柚羅は凛の言ってることがよく分かったな。あひゃひゃんとしか聞こえなかったぞ」


「そりゃぁ〜あれでしょーかおるちゃん、ラブだよラブ〜。俺だってかおるちゃんのことならもーアイコンタクトだけで分かっちゃうよ?もう愛コンタクトだよ?」

「・・・・・・・・・・」ジーーー

「・・・・・・・・・・」ジーーー

「・・・・・・・・・・」ジーーー



「・・・・・ニコッ。やだなーかおるちゃん、そんなこと思ってたの?ありがとー」

「なっ・・・なんで・・・・!違っ!か、かっこいーなんて思ってねぇよ!」←



寒いならあげる〜!と先ほどかけられた亮平の上着
それに顔をうずめて「違う!違うからな!」と訴える馨とそれをにこにこと眺める亮平。










「そろそろ朝のホームルームを始めたいんだが・・・」


4人の醸し出すなんともいえない甘ったるい空気に
無闇につっこんで馬に蹴られたくないクラスメイトが見てみぬふりを決めこみ

棗田だけが際限なく悶え


教室に入るなり
全員の(棗田以外)「「助けてタケちゃん!!」」という熱い視線を受け取った武下がそう告げるまで教室内はピンク色に染まっていたという。

<*わんにゃん#>

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