*7続ガイ戦 貴女が、当たり前のように人に狙いを定めて矢をつがえるのが目に入った。 そして、貴女を取り巻く空気が一変したことにも すぐに理解した。テテオはこの人を殺す、 テテオ自身にそんなつもりはなかったのかもしれない。 だけれど、竦み上がるほどの殺気が彼女から溢れたのも事実。 他の仲間も、その異変に気付いていち早く行動を起こしてくれた。 「良かったぁ、間に合って」 「ほんっと馬鹿じゃないのアンタ!マジになってんじゃないわよったく」 青年の剣を弾き返し、ほっとした表情でこちらを振り向くルカ。 取り上げた弓をクルクルと回しながら、ベシベシとテテオの頭を叩くイリア。 テテオはポカンと、仲間達を見回した。 カノンノはそれを見て小さく笑う。 「テテオ、大丈夫」 「?」 「大丈夫だよ」 カノンノの大丈夫という言葉に、困惑していたテテオは次第に自分を取り戻した。 ありがとう、とテテオはカノンノに告げる。 そして、イリアから弓を受け取ったのだった。 大丈夫、大丈夫だよ (貴女に人を殺させたりはしないから) _____ この前のちょっと続き。 人間と対峙する戦闘はこれが初めてだったので、昔の戦争やらの感覚が無意識に蘇った ような感じです、です… [戻る] |