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@ルークと

「テテオ」
「ん、」
「何してるんだ?」
「クモの観察」

この船内に虫とは珍しい、とルークはテテオの視線の先にある小さな黒の点を見た。
それは四つの対になった足を器用に動かして、壁をゆっくりとよじ登っていた。

「面白いか?」
「?、何?」
「それ、クモの観察」
「…分かんない」

テテオは眉根を軽く寄せて首を傾げる。
その間にも、クモはどんどん歩いて天井へ向かっていく。

「どうして」
「ん?」
「クモや虫は、壁を歩けるの?」
「…分かんね」

先程のテテオと同じ返事ではないか。
するとテテオはふう、とクモに息を吹きかける。
クモはつう、と糸を垂らして落っこちてきた。
ビクッと二人は肩を揺らして、糸の先でゆらゆらと揺れるクモを凝視する。

「クモの糸って、何なんだ?」
「…何なんだろうね」

つう、と降りたクモはやがて床にぽとりと足をつけ、また壁をよじ登る。
ルークもまた、テテオの隣にしゃがみ込みその様子を共に見つめた。
テテオはそんなルークをちらりと見やる。

「クモ見るの、面白い?」
「…分かんね」




だけど、なのに
ずっと見てたくなるのは何故でしょう


なぞなぞそしてなぞ



(あ、逃げる)(わッこっち来た!)(潰しちゃ駄目だよッあ、背中)(ぎゃあああ)



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空気の近いルークと絡ませたくてたまりません

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あきゅろす。
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